みなさん「おしたくボード」を聞いたことがありますか?
藤井聡太九段やビル・ゲイツ、オバマ元アメリカ大統領なども受けたと言われる「モンテッソーリ教育」の考え基づき、子どもが自分で行動することを促すための道具です。我が家では長女が3歳になってすぐから取り入れました。今回の記事では合計300円で完成した我が家のおしたくボードの作り方と、使ってみて1ヶ月経過した現在までの効果について書いていきます。
最初に簡単にですがモンテッソーリ教育についてまとめているので、そこを読む必要がない方は飛ばして必要な項目からお読みください。
この記事で分かること
- モンテッソーリ教育における「おしたくボード」の有用性
- ダイソーのおしたくマグネットを使ったおしたくボードの作り方
- 3歳がおしたくボード使って1ヶ月経過した様子
モンテッソーリ教育とは?
このブログを読まれている方の中には「モンテッソーリ教育」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれませんが、どんな教育法なのか簡単に書いておきます。
モンテッソーリ教育とは?
子どもが生まれつき持つ自立・発達していこうという力を伸ばすことに重きを置く教育法。
大人がするべきなのは子どもを教え込むことではなく子どもの成長に応じた環境を提供することであると考える。
手先を使った活動や子どもが自分で考えて行動することを重視する。
従来日本で行われていた学校教育では「みんなが一緒に同じこと」をするのが良いとされていましたが、モンテッソーリ教育では各々が好きなことに取り組む時間を大切にしています。また、子どもの持つ力を信じ、大人が先回りして色々と世話を焼かないことも特徴の一つです。
モンテッソーリ教育について書き出すとそれだけで数本書けるほどなので今回は割愛しますが、とても簡単にまとめると子どもの自主性を尊重し、大人は子どもが自立できるよう環境を整えることが求められる教育法です。
では今回の記事で取り上げる「おしたくボード」はどんなものなのでしょうか?また、モンテッソーリ教育とどのような関係があるのでしょうか?
おしたくボードって何?
先ほども書いたようにモンテッソーリ教育(長いので、以下モンテ)では子どもの自主性を何よりも大切にします。それはつまり親が先回りして色々と手をかけるのをよしとしないということです。「でもそれだといつまで経っても歯磨き(片付け、寝る準備、etc…)しないんだけど??!」ってなりますよね?我が家もなりました!「次は◯◯でしょ?早く!」なんて一番言ってはいけないと知りつつもつい言いたくなります。というか言わなかったらいつまでもしないし。
そんなモヤモヤ解消の一助になるかもしれないのがこのおしたくボード。写真を見てもらう方が早いのですが、要は1日の中でするべきことがピックアップされており、子どもがこのボードを見て「自分で判断」するのを促すためのものです。また、最近のおしたくボードの多くはするべきことが裏表あるマグネット式になっており、裏返すと「できたね!」や「ピカピカだね!」のように」褒めてくれるようになっています。
朝や帰宅後、寝る前などに「〇〇しなさい」と言いたいのをグッと堪えて「次は何するんだっけ?」と聞きます。子どもはお支度ボードを」確認して「えっとー、お風呂が終わったから次は歯磨き!」など、何をするべきか自分で判断し、行動できるようになります。そして自分で考えてできたらシールをひっくり返し、できたことも可視化します。これによって親が口出しせずとも子ども自身で「次に何をすべきか」が分かるようになり、徐々に1日の流れをルーティン化することができます。
100円あればできる!簡単おしたくボード
そんな有益なおしたくボードなので、ネットで検索すると様々なものが販売されています。しっかりした作りだったり、することの種類が多いものだったりすると数千円するものも。色々種類が多くて迷いましたが、今回我が家が導入を決めた理由が「少しでもマシになればいいな。大人が指示する回数が1回でも減ればいいな」という控えめなものだったのでいきなり数千円は勇気が出ない。もし意気揚々と貼った数千円のおしたくボードを「何これ?いらない」など言われたら辛すぎる。ということで困った時の100円均一、ダイソーで調達することに決めました。
必要なのはダイソーの「おしたく両面マグネット」100円です。最近のダイソーの知育グッズの充実さは本当にすごいです。
やることシールは以下の8種類
・おはよう
・おきがえ
・はみがき
・おトイレ
・わすれものチェック
・かおをあらう
・ほうこく
・しゅくだい
・手洗い・うがい
・おやすみ
欲を言えば「朝ごはん」「夜ごはん」「おふろ」なんかもあれば嬉しかったですが、100円の商品にそこまで言ったら罰が当たりますかね。笑
裏返すとこんな感じです!
後はこのマグネットを子どもが見やすい場所に貼れば完成です。我が家は冷蔵庫の表面に磁石がつかないので(最近多いですよね!)側面を使うことにしました。他の用途に使う可能性を考えて磁石で張り付くホワイトボード(200円)を購入し、合計300円、買い物の時間を除けば3分程度でおしたくボードの完成です。簡単!(冷蔵庫などに直接貼るのもいいですが、個人的には枠がある方が子どもが分かりやすいのでホワイトボードや小さい黒板に貼ることをおすすめします)
おしたくボードの効果は?
1月の頭に作成し、約1ヶ月使用しました。使ってみた正直な感想としては「意外といい!100円でも全然いける」です。3歳になったばかりの長女が思ったよりも乗り気で、朝起きてマグネットをひっくり返し、トイレに行ってはひっくり返し(ちなみにトイトレはめちゃくちゃゆっくりです)、歯磨きしては…と一つ一つを終わらせるたびに自分でひっくり返しています。
最初の方は習慣になっておらず親が「あ!ひっくり返せるよ!」など声がけをしていましたが今は勝手にすることがほとんどです。導入前も「お風呂から出たら歯磨きする」といった行動の流れがある程度はありましたが、おしたくボードを使うことで生活の中にもっと明確なリズムを作れたと感じています。
することが分かっていると子どもも安心感があり、親も自分が先回りする前に「おしたくボード見てみよう」ということでイライラを一瞬落ち着けることができるので、今のところは導入してよかったなという感想です。なんといっても100円なので!もしハマらなくてもひっくり返すゲームみたいな使い方もできるし、お試しに使うにはいいんじゃないかなと思います。
気をつけること(子どもの動線上に置こう!)
今回の導入にあたって気をつけたことが1つあります。それは「子どもが活動する動線の近くにおしたくボードを置くこと」です。
我が家はトイレ、お風呂、台所が全て隣接しているので冷蔵庫の横に貼りましたが、もし水回りや着替える場所が離れている場合は注意が必要です。お支度ボードを見る→するべきことをする→マグネットをひっくり返す、という一連の動作が近くでできないと恐らく習慣として定着しないと思います。大人でも、たとえば何か書きたいときにペンとノートと書く机が全部離れていたら面倒になりますよね。おしたくボードの必要性を感じていない子どもはなおさらです。あくまでも行動の延長線上に、自然と手が伸びる場所に設置するのがポイントです。
また、今回私は自分が順番を決めてマグネットを並べましたが、本来であれば子どもと相談して順番を決めるのが望ましいようです。(朝起きたら次何する?のように)自分で決めたことなら守るというタイプの子には特に大切かもしれません。
おしたくボードのポイント
- 子どもの動線を意識して設置する
- できれば子どもと相談してすること、順番を決める
今後の方向性
今のところはなんとなくうまくいっていますが、まだたったの1ヶ月です。これからも続いて習慣になるかは分かりません。しばらく使い続けられるようであれば、もう少し大きくなったタイミングでマグネットの種類を増やしたいと思います。ご飯、お風呂、片付けなどもあればもっと細かく1日の流れを把握できるので。
1日の詳細な流れを作ることができたら、スケジュールの途中で他のこと(たとえば「お菓子食べたい」「テレビみたい」など)を言われたときは頭ごなしに否定するのではなく、「おしたくボードにはなんて書いてあるかな?」のような声がけをしていきたいと思います。(余裕があれば、ですが…)
今回は我が家で使っている「おしたくボード」について、作り方や使ってみた感想をまとめました。
私はモンテッソーリ教育に興味があり、関連書籍を何冊も読んだので今後はモンテッソーリ教育についても記事を書いていきたいと思います!